九州病害虫研究会報
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ヤノネカイガラムシの発生予察に関する研究 第3報 発生幼虫の1令への発育率と性比について
河野 通昭長浜 正照牧野 晋
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1966 年 12 巻 p. 64-66

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抄録
ヤノネカイガラムシの発生量を予察するためには,1令幼虫の発生量そのものだけでは次世代の発生量を予察するには問題があり,2令幼虫への発育率および性比を知る必要があると考えられるので,これらの点について検討した。
(1) 1令幼虫の2令への発育率は第1世代70.3%,第2世代21.9%,第3世代48.3%で世代により極端に異なる。
(2) 2令発育虫の性比は第1世代1:5.45, 第2世代1:1.51,第3世代1:0.66で,世代が進むにしたがって雌の占める割合が多くなる。
(3) 以上のように,各世代において2令への発育率や牲比率に差があるので,これらの点を考慮した上で,さらに年次変動を調査し,被害および次世代の発生量を予察する必要がある。
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