九州病害虫研究会報
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カンキツ黒腐病に関する研究 第5報 果実のクエン酸含量と発病
小野 公夫
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1976 年 22 巻 p. 1-3

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抄録

1.カンキツ黒腐病の発病進展速度は,果実のクエン酸含量が高いほど遅く,本試験では,病徴発現日数,発病率100%に達する日数は,クエン酸含量19/100ml以上でそれぞれ4日,30日以上,1~0.79/100mlで1~2日,21~28日,0.79/100ml以下で1日,12日であった。
2.貯蔵中の発病と果実のクエン酸含量との間にはかなり高い相関が認められ,クエン酸含量が少ないほど発病率は高い。しかし,クエン酸含量1g/100ml前後で発病率にかなりのふれがみられたため,さらに他の貯蔵要因についての検討が必要と思われた。

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