抄録
1.過去10年間のいもち病の発生を比較すると,葉いもちは1974,1975年に次いで1980年の発生が多かった。また,穂いもちは1974,1980年と発生の多い年であり,特に1980年はその発病程度が高かった。
2.1980年は日本晴を中心にいもち病が多発生したが,その発生のほ場間差(地帯別差)が大きかった。
3.あそみのり,フクマサリ及びレイホウの発病は少なかった。
4.碧風の穂いもちの発生は全般的に極めて少なかったが,1地域だけ発病度の高いものがあった。レース検定の結果033と認められた。
5.1980年最も作付面積の多いニシホマレは1980年のような気象条件では多発生したほ場も多かった。
6.日本晴と黄金晴の穂いもちの発病比較では,全般的に黄金晴の方が発病が少なかった。