九州病害虫研究会報
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鹿児島県における合成性フェロモンによるコガネムシ類の誘殺消長
山下 琢也瀬戸口 脩上和田 秀美櫛下町 鉦敏
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1996 年 42 巻 p. 75-78

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抄録

1995年5月から11月にかけて鹿児島県川辺郡知覧町の青果用サツマイモ栽培地帯で誘殺灯とフェロモントラップによるコガネムシ類の誘殺消長調査を行った。
1. 誘殺された主要なコガネムシ類は,アオドウガネ,ドウガネブイブイ,ヒメコガネの3種であった。
2. 主要3種の誘殺灯での誘殺開始時期はアオドウガネが6月下旬,ドウガネブイブイが5月下旬,ヒメコガネが7月上旬であった.誘殺ピーク時期はフェロモントラップ,誘殺灯の順にアオドウガネが7月中旬,9月上旬,ドウガネブイブイが6月下旬,8月下旬,ヒメコガネが8月上旬,8月中旬であった。3種とも性フェロモントラップの方が誘殺灯に比べて早く誘殺され,ドウガネブイブイでは明確にできなかったが,アオドウガネで約2週間,ヒメコガネで約3週間早い誘殺となった。また,誘殺ピーク3種ともフェロモントラップのほうが早い傾向が認められた。

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