日本物流学会誌
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小売業の国際調達ロジスティクス戦略
橋本 雅隆小林 二三夫加藤 孝治今井 利絵
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2006 年 2006 巻 14 号 p. 173-180

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抄録
ファッション衣料品小売業界では、自社ブランド商品を迅速に開発し、中国などで低価格生産を行い、物流配送拠点と一体的に運営されるドミナント展開された店舗網で速やかに「売り切る」という販売戦略がとられるようになってきた。これを支える国際調達ロジスティクス戦略は、海外生産地の流通センターにおいて、検品・検針をし、国内店舗に対する混載包装と仕分けを集中的に実施し、混載コンテナで直接国内の仕分けセンターに輸送し、ここから店舗に納品する俊敏な国際調達物流体制へと転換することである。在庫リスクの削減、荷役コストの削減、輸送コストの削減、スピードの重視を主眼としたこのような物流システムは、小売業態を起点とする国際調達ロジスティクス戦略のひとつの方向性を示唆していると思われる。
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