2006 年 2006 巻 14 号 p. 77-84
本論文では、輸送環境の問題から、同じ仕向地・仕出地貨物であっても、品目によって輸送手段・経路が異なると考えられる北海道発・道外地域着の内貿ユニット化可能貨物を対象とし、国内輸送経路選択の要因分析を行う。具体的には、物流センサスを用いて、離散選択モデルのひとつの手法である判別モデルを適用することで、荷主の輸送経路選択に影響を与える要因を明らかにし、その影響の程度を比較議論した。その結果、出荷時混載輸送ダミー、航空・海上輸送便数は航空輸送選択、近距離海上輸送選択に貢献し、また一方で、総道路延長やロット・サイズが中・長距離海上輸送の選択に、さらにコンテナ利用ダミー、貨物駅アクセスが鉄道輸送選択に影響することなどが明らかとなった。