2008 年 24 巻 2 号 p. 95-104
米国ジョージワシントン大学医学部 R. Hugh 教授から理研バイオリソースセンター微生物材料開発室 (IJCM) に寄託された未同定 Pseudomonas 属関連菌株の再同定を行った.臨床材料,動物および環境由来の未同定 49 菌株の 16S rRNA 遺伝子による系統解析,リボタイビング解析および生理生化学的性状検査を行った.16S rRNA 遺伝子の系統解析では,Shewanella algae に属する 2 株を除いて,Pseudomonas 属であることが認められ,64%(47 株中 30 株)を Pseudomonas aeruginosa, P. pseudoalcaligenes, P. stutzeri および P. alcaliphila に同定した.残り 36%(17 株)は既存菌種に同定することは困難であった.これらのグループは 16S rRNA 遺伝子による系統解析で菌種間で 99% 以上の高い相同性を示すが,表現性状およびリボタイピングにおいては菌株間で多様な性状を示した.以上の成績は Pseudomonas 属に属する菌株における有効な菌種同定法の開発が急務であることを示唆している.