日本菌学会大会講演要旨集
日本菌学会第52回大会
セッションID: P043
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ポスター発表
NBRC保有糸状菌株のDNA塩基配列データベースの構築
*黛 新造朴 珠英内海 紀子横山 史絵岡根 泉中桐 昭山口 薫伴 さやか稲葉 重樹佐藤 元大福 裕子鈴木 健一朗安藤 勝彦
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抄録
近年,様々な生物群を対象に,種同定の一助とすることを目的としたDNA塩基配列情報データベースシステムの構築が盛んに行われている(BOLD-Barcode of Life Data Systems: “BOLD Identification System”, RDPII-Ribosomal Database Project II: “Classifier”等).このようなシステムが整備されることにより,形態差に乏しい種や未成熟個体などこれまで同定が困難だった生物について,簡便で迅速な同定が可能となることが期待されている.
真菌類は分類の指標となる形態形質が比較的少ない上に必ずしもその差異が顕著でなく,その確実な同定には長年の経験と熟練が必要である.同定支援用のDNA塩基配列データベースの構築が強く望まれる分類群のひとつである.すでに真菌類を対象とした有用なデータベースがいくつか整備されつつある(UNITE, ISTH等)が,対象としている分類群が限られているため,より網羅的に配列の収集・データベース化が望まれる.
そこで,NITEはNBRC株として保有している糸状菌株を対象にDNA塩基配列情報を収集し,データベースの構築を進めている.対象領域は,核rRNA遺伝子領域のうち,ITS1,ITS2,5.8SrRNA ,および28SrRNA遺伝子領域の一部(D1/D2領域)である.NBRC株のうち約7000株(約880属2700種)の糸状菌を対象にシークエンスを進めており,すでに3927株についてシークエンスが完了しており(2008年2月現在),2009年3月までに全株のシークエンス完了を予定している.収集された配列情報は,現用のNBRCオンラインカタログ(http://www.nbrc.nite.go.jp/NBRC2/NBRCDispSearchServlet)上での公開とは別に,あらたな配列情報解析システム(相同性検索,系統樹作成機能など)としてのweb公開を目指している.
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© 2008 日本菌学会
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