日本流体力学会誌「ながれ」
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複要素翼型の空力計算
中村 正義桑野 尚明
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1996 年 15 巻 4 号 p. 320-328

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抄録

これは補助翼等を伴う任意形態の複要素翼型周りの流れの物理座標格子による数値解法に関して論ずるものである.対象にする流れは, オイラー型流れ支配方程式に基づく非定常圧縮流である.複要素翼型の各要素の形状は任意であり, 組み合わせ形態も自由である.計算格子は物理座標の正方格子を基にして, 階段的に不等間隔の格子配分が可能でり, 翼境界と重なりがなく接合するものである.格子点と境界点の距離には, 非定常計算に適うように局所限界最小値を設けた.差分解法は上流型差分法を用いて局所時間刻みにより陽的に時間および空間積分した.また流れの環境条件は自由空間または風洞内空間を選択できるものにした.解法の適用例として自由飛翔の標準的な対称翼および風洞内飛翔のスポイラーやフラップ付きの翼型周りの流れ計算を行った.その結果に関して実験値との比較検証を行った.

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