日本流体力学会誌「ながれ」
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壁面せん断応力変動から同定された乱流組織構造と壁面せん断応力分布の関係
第1報 (放出過程の場合)
古川 嘉男三栖 功
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2000 年 19 巻 4 号 p. 263-275

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抄録

壁面せん断応力変動計測と同時に行われた主流方向, 壁面に垂直方向とスパン方向の速度成分計測から, 放出過程発生時の, 集合平均化された流れ場の時間変化について調べた.さらに古川らと同様に, せん断応力計による壁面せん断応力計測と乱流境界層の粘性底層内の主流方向流速を同時に計測して, 放出過程発生時の集合平均化された壁面せん断応力分布の時間変化についても調べた.その結果, 壁面せん断応力変動から同定された放出過程は流れ方向に軸を持つ縦渦によって誘起されていることが明らかになった.さらに放出過程を誘起する縦渦の特性を捉えることができた.また, 縦渦の通過と壁面せん断応力分布の変化は密接に関係していることが明らかになった.

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