日本流体力学会誌「ながれ」
Online ISSN : 2185-4912
Print ISSN : 0286-3154
ISSN-L : 0286-3154
5.4章乱流測定への挑戦
面的計測への展開, PIVによる流れ場の計測
前田 昌信
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 25 巻 6 号 p. 553-566

詳細
抄録

古くより, 粒子追跡法による流れ場を写真観察する方法が多用されていた. 流線を描くには場全体の速度ベクトルが必要である. 定量化するためにはトレーサー粒子を画像の中で的確に追従し, その時間間隔における移動距離を特定しなければならない. 従来の方法によれば, 写真に撮れる大きさの粒子を用い, スローシャッターでストリーク撮影した画像を以って流れの様相を見るものであった. 強い光源であるレーザーとデジタルvideoカメラの発達に歩調をあわせて画像のコンピュータでの処理が出来るようになり, PIV (Particle Image Velocimetry) の定量的流れ場解析手法が確立した. 原理, 大枠の技術は以前より考えられていたものだが, 高分解能の, また, 高速videoの進歩がPIV法を現実のものとした.PIVの開発が周辺機器の発達を促した相乗効果も見逃せない.

著者関連情報
© 社団法人日本流体力学会誌
前の記事
feedback
Top