抄録
アスペクト比3の正方形角柱に作用するピーク風圧係数のばらつき性状を調査した。風向角0度の条件で実時間10分に相当する18369波の時系列風圧係数を得た。ピーク風圧係数のばらつき範囲は側面前縁・後縁付近で広く、低層部でより広くなる。アンサンブル平均個数に対する真値への収束曲線は、平均数が5~30を超える場合に対数関数で近似できる可能性を示した。ピーク風圧係数の絶対値が大きい上位10波の風圧係数変動パワースペクトル密度から、ばらつき範囲が広い低層部で平均的な風圧係数変動に対して有意な差があり、風上面では無次元周波数10-3オーダー、側面前縁では10-1オーダーでの流れの変動によって、ピーク風圧のばらつきが生じることを示唆した。