抄録
R-290(プロパン)の水平細管内沸騰熱伝達に対する潤滑油の影響を調べた。管内径4,2,1mmの3種類の蒸発管を用いて、質量流束150~300kg/m2s,熱流束12~24kW/m2、潤滑油(相溶性)濃度0~5wt%、蒸発温度15℃の条件で実験を行った。高クオリティ域では潤滑油濃度の増加と共に熱伝達率の低下が顕著であるが、低クオリティ域では熱伝達率低下はほとんど見られない。潤滑油濃度がある値以上になると低クオリティ域では熱伝達率の増加が見られた。沸騰熱伝達率に対する潤滑油の混入濃度の影響を、質量流束、熱流束、管径のパラメータから考察し報告する。圧力損失についても報告する。