抄録
カーエレクトロニクスに見られる電子機器の発熱量は数年で1,000W/cm2にまで達すると予測されており,より良い冷却技術が必要である.本研究では,電気浸透流を利用した表面マイクロ振動流による水冷の可能性を見出すことを目的とした.流路高さ50μm,流路幅500μmのマイクロチャンネルを用いて伝熱実験を行い,2.0cm3/minの流量,38Kの温度差で44W/cm2の熱流束を得られた.櫛歯状電極に高周波電圧をかけマイクロチャンネル流路中に電気浸透流による振動流を起こし,熱流束の変化を確認・評価した.