日本観光学会誌
Online ISSN : 2436-7133
Print ISSN : 1341-8270
外客によるグリーン・ツーリズムの可能性 ―島根県の事例調査から―
松村 武
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 52 巻 p. 55-63

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抄録

本稿では、訪日外国人旅行者を対象とした「グリーン・ツーリズム」への可能性を探るため、島根県の民泊 と訪日外国人双方にアンケート調査を行った。その結果、1)民泊では積極的に外国人を受け入れたい意向が 多くあることが明らかになった。2)訪日外国人を受け入れるためには、島根県の不利な点も幾つか挙げられ、 この点を如何に補うかが肝要である。3)わが国の「グリーン・ツーリズム」の定義はその殆どが受け入れ側 である農村視線での見解であり「農」のイメージが強い。この点が訪日外国人のニーズとミスマッチが生じる 要因であり、訪日外国人の視点も考慮する必要がある。つまり、滞在者にとって快適で魅力ある環境整備が外 国人誘致のための重要な要件となることを示唆するものである。

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