微量含窒素有機物除去の新しい方法であるキノンおよび活性炭処理法を水飴製造工程に適用してみた。キノンー活性炭処理した場合と活性炭処理のみの場合の糖液および製品水飴について吸収スペクトル, TBP呈色反応,ポーラログラフ,キャンデーテストなどの方法によって含窒素有機物の除去度合を検討した。その結果糖液中の含窒素有機物はキノンー活性炭処理によって著しく除去されることを確かめた。たとえばポーラログラフにおける酸素極大波測定において, キノン処理しない製品は極大波を示さないが, キノン処理した製品は酸素極大波を現わし,極大波抑制物質すなわち含窒素有機物が相当に除去されていることを示した。また特に水飴のキャンデーテストを行い,えられたキャンデーをスペクトル分析した結果,本法による製品は可視部ならびに紫外部両域において吸光度が小さく含窒素有機物除去の効果が非常によく示された。
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