工業化学雑誌
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加圧下における一酸化炭素と水酸化ナトリウムとよリギ酸ナトリウム生成の反応速度
児玉 信次郎富久 登島村 威福井 謙一
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1960 年 63 巻 10 号 p. 1733-1739

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抄録
加圧下において一酸化炭素と,水酸化ナトリウムとから,ギ酸ナトリウムを生成する反応を,一酸化炭素の液相への拡散が無視できる反応温度35~85℃ において,一酸化炭素圧13~55kg/cm2,水酸化ナトリウム濃度1~5規定の条件で,速度論的立場より検討し,ギ酸ナトリウムの生成速度は,水酸化ナトリウムの充填濃度に無関係に
cCHCOONa/dt=kCCOO・αNaON
すなわち,一酸化炭素の液相濃度および水酸化ナトリウムの活量にそれぞれ1次に比例すること,水酸化ナトリウム,ギ酸ナトリウムの分析濃度の和が一定の場合には,混合系における水酸化ナトリウムの平均活量係数は,2成分の和に等しい濃度の水酸化ナトリウム単独溶液の平均活量係数とほぼ等しいこと,この温度範囲での見掛けの活性化エネルギーはほぼ22kcal/molであることを見出した。
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