工業化学雑誌
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第二セリウムイオンによる還元性有機物の間接電量滴定法
高橋 武雄桜井 裕
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1960 年 63 巻 4 号 p. 608-611

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抄録

第二セリウムイオンによる反応速度がおそくて,直接電量滴定の出来ないシュウ酸,β-ナフチルアミン,アニリン等の還元性有機物は硫酸第一セリウムと硫酸第二鉄アンモニウムの混合液を電解液として,あらかじめ過剰の第ニセリウムイオンを電解酸化生成し,それらの試料を加えて常温または高温で反応を完結せしめ残余の第二セリウムイオンを電解還元して有機物の酸化に要した第二セリウムイオンを測定して定量することが出来る。
この方法で微量のβ-ナフチルアミン, アニリン, フェノールは常温で, またシュウ酸, d-マニトール, d-ソルビトールは高温で定量をおこなった。またグルタミン酸ソーダを亜硝酸で処理して出来るオキシ酸がこの電量滴定法で定量できた。さらに電解液の再生法も検討した。

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