1960 年 63 巻 4 号 p. 616-619
紫外部に吸収のある,かつ定量しようと思う特性波長において両者の吸収が重なる場合の簡易迅速ならびに補償定量法の検討をキノリン,イソキノリン混合物を例として研究した。
特性波長で両者の吸収が重なる場合,常法によりLambert-Beerによる連立方程式を使用する解法についてはさきに報告したので本報では,簡易迅速定量法として一つの特性波長の吸光度と試料採取量のみで定量する時,その特性波長において吸収を有しない他の不純物が存在する時の誤差の検討,および補償法を行なう時の少量成分定量に最適の補償濃度の求め方,ならびに更に微量成分を分析精度をあげて定量する新しい補償方法等について研究した。
溶媒は0.05M水酸化ナトリウム水溶液を使用し,特性波長としてはキノリンは289mμまたは312.7mμ,イソキノリンは319mμを使用した。
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