工業化学雑誌
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Procedure Xによる緩和スペクトルに関する定数AおよびBの意義と応用
祖父江 寛村上 謙吉
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1961 年 64 巻 11 号 p. 2005-2009

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抄録
最近の報文でわれわれは非晶高分子におけるMaximum Relaxation Time,τmの存在を示し,これを求める新方法としての,Procedure Xについて述べた。さらに,著者らはτm,nw(重量平均鎖長),T(温度),ならびにTg,Ts,Td間に本文中に示す(9)式のごとき数式的関係を見出し,式中のlogAが高分子の種類に依存する定数で,この値が既知であれば,ProcedureXを使用せる迅速簡易なτm測定により,(9)式より簡単に重量平角分子量を求めうることを見出した。一方,(9)式は(10)式のように発展変形され,この式中のlogBは高分子の種類にも無関係な普遍定数となること, ならびにこの値が既知ならば, rθ2(theta溶媒中の高分子鎖の両端間の自乗平均距離)がrelaxa tionにより簡易に求めうることをも見出した。
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