1962 年 65 巻 11 号 p. 1804-1807
バイヤー法におけるアルミナ製造工程において, アルミン酸ナトリウム溶液から析出反応によって得られる水酸化アルミニウの品質は, 工程の能率並びに製品の品質に影響を与える。析出物の不純物の中で, 最も含有量の多いものは酸化ナトリウムであるが, 本報においてはその不純物について概観し, さらに不溶性酸化ナトリウムの含有量に対する反応条件の影響を調べた。得られた結論は次のごとくである。(1) 液の温度は高温の方が不純物の少ない析出物を得る。(2) 液中に炭酸ナトリウム分が多いと, 不溶性酸化ナトリウムの多い析出物を生ずる。(3) 種子の核の周りに成長する結晶の量が多い反応条件では不溶性酸化ナトリウムの多い結晶が得られる。
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