1962 年 65 巻 11 号 p. 1811-1816
炭化水素の熱分解によりアセチレンを製造する反応に関連して,その中間生成物であるエチレンの高温気相無触媒分解反応を,単一パルス衝撃波管を用いて研究した。反応条件は1400~3000°K,エチレン分圧0.5~1atm(アルゴンにて希釈,全圧10atm程度),反応時間約1m・secである。この条件において主生成物はアセチレン,水素および炭素煤であり,それに少量のメタン,エタンも生成する。水素を添加すると分解を抑制するが,アセチレンの収率は上がる。分解反応は1次で,その活性化エネルギーは約73kcal/molであり,連鎖反応機構で説明した。
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