工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
Print ISSN : 0023-2734
ISSN-L : 0023-2734
テロメリ化によるオリゴスチレンの合成
土田 英俊篠原 功神原 周
著者情報
ジャーナル フリー

1963 年 66 巻 6 号 p. 824-827

詳細
抄録

スチレン- 四塩化炭素系のテロメリ化反応により, 重合度範囲3~400のオリゴスチレンを合成した。反応はAIBNを開始剤とし, 重合温度80および60℃で実施した。[CCl4]/[Styrene] が0.2~50の範囲, 温度80℃ では生成物の分子量は300>Pn>3となり,生成オリゴスチレンは一定の重合度分布を持つ帯電現象の著しい白色の粉末である。両末端の塩素定量値と氷点降下法で測定した平均重合度を比較して,生成物がα,α,α,ω-四塩化物であることを確かめた。氷点降下法による数平均分子量と25℃におけるベンゼン溶液の極限粘度を測定して, 次の関係式を得た。
[η]=3.64×10-4M0.64
これらの結果から必要とする平均重合度のオリゴスチレンを合成する条件が得られた。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top