抄録
水に難溶あるいは不溶なメチロール化 2-置換(X)-4,6-ジアミノ-s-トリアジン (MXT) による綿布の加工をジメチルスルホオキサイド (DMSO) を溶媒として行なった。加工剤は置換基として n-ブトキシ (MBAT), n-ブチルアミノ (MBAM) および n-ステアリルアミノ基 (MSAM) を有する MXT である。キュアリング触媒は硝酸亜鉛を用い, その量は MXT 量に対し 2, 4, 6 および 8% を添加, 絞り率 100%, 予備乾燥 80℃ で 10 分, キュアリング 150℃ で 5 分およびソーピングを行ない, 水洗風乾した。
付着樹脂量は一般に水を溶媒とした加工よりも少ない。付着樹脂量 6% は触媒量添加のとき最大となったが, しわ回復角および引裂強度は触媒量にあまり影響されなかった。ひだまさつ強度の触媒量による影響は各加工布によって異なる。MBAT, MBAM 加工布では付着樹脂量が 10g/100g 布以上になるとしわ回復角はやや減少し, MSAM 加工布では付着樹脂量が大きくなってもほとんど変化しない。引裂強度は付着樹脂量が大きくなると減少する。MSAM 加工布の撥水度は約 80% で, 良好な結果ではないが, MSAM を MBAT, MBAM に少量混合して加工した綿布の引裂強度はしわ回復角の大きさに比較してあまり低下せず, 加工布の触感もかなり良好であった。家庭洗濯による加工剤の脱落率は 30 回洗濯後, MBAT, MBAM で 3~5%, MSAM で約 13% であった。