日本化學會誌
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蛋白に關する研究(第十二報)
白米グロブリンに就て
近藤 金助伊藤 俊雄
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1930 年 51 巻 2 号 p. 67-70

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抄録

1. 白米グロブリンに2種あることを證しSórensen氏の部分説によつて此の兩種グロブリンを單離し得ることを示した。
2. 以上とは別に白米から結晶性及び非結晶性のグロブリンを分離調製した。即ち白米粉を食鹽液にて浸出し50°Cに加温したる後、濾過し濾液を極めて徐々に放冷すれば結晶性グロブリンは晶出す。
3. 結晶性グロブリンを除去したる食鹽液に醋酸を加へて靜置すれば非結晶性グロブリンの沈澱を得。
4. 分離したグロブリンに就て各種形態の窒素を定量した結果、非結晶性グロブリンは結晶性グロブリンに比してヂアミノ態の窒素殊にシスチン、ヒスチヂン及びアルギーニン態の窒素が多量であることを見出した。

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