抹香鯨皮油不鹸化物の研究
1936 年 57 巻 1 号 p. 1-9
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1936 年 57 巻 1 号 p. 1-9
(1) 抹香鯨皮油不鹸化物中に飽和及不飽和アルコール,第三級アルコール炭化水素混合エーテルの存在を知れり.
(2) 飽和アルコールC8のSpermyl alcoholはOctanol (1), C10のCachalotyl alcoholはDecanol (1), C12なるCatodontidaeyl alcoholはLauryl alcoholに一致し, Catodontidaeyl alcoholの異性體と思はるるIsocatodontidaeyl alcoholの存在を認めたり.
(3) 不飽和アルコールはC8のAgorophyl alcohol, C10のMacrocephalyl alcohol, C12のOdontocetyl alcohol並にUndecen-(2)-ol-(1)を含む.
(4) 第三級アルコールは不飽和アルコールにして臭化物は相當臭素含量多く脱臭素によりて新炭化水素を生ず.
(5) 抹香鯨エーテルは第三級アルコールに混入し芳香を有し混合不飽和エーテルなり.
(6) 多量の炭化水素を含有す.
當研究に際し4-Iodo-biphenylyl-4-isocyanateの製法使用に川合博士の御好意並に實驗上終始助力せられし米勢千鶴男氏に深謝の意を表す.
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