日本化學會誌
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オキシ-フラバノン配糖體の合成
三井 生喜雄藤瀬 新一郎
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1938 年 59 巻 6 号 p. 849-852

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抄録

オキシ-フラバノン配糖體2種を合成せり.即ち7-オキシ-フラバノン及び5, 7-ヂオキシ-フラバノンをアセトブロム-グルコーズと縮合せしめて理論量の約60%の收量にて7-オキシ-フラバノン-7-グルコシード-テトラアセタ-ト(I),融點149.5-150°[α]D-21°,及び5, 7-ヂオキシ-フラバノン-7-グルコシード-テトラアセタート(II),融點173-173.5°, [α]D-29°を得たり. (I)及び(II)を木精性曹達にて鹸化し7-オキシ-フラバノン-7-グルコシード.融點183-184°, [α]D-121.3°,及び5, 7-ヂオキシ-フラバノン-7-グルコシード,融點134-135°(分解), [α]D-74.0°を得たり. (II)はヂアゾメタンにてメチル化せられざるも鹽化鐵にて呈色することよりして5の水酸基は遊離すと斷定せり. (II)の誘導體たる5-アセトオキシ-7-グルコシドオキシ-フラバノン-テトラアセタ-トは臭化水素飽和氷醋にて處理して(II)となることを認めたり.

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