日本化學會誌
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鐵及鋼中の燐の定量
後藤 秀弘桐澤 武彦
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1941 年 62 巻 5 号 p. 388-391

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抄録

(1) 單純なる燐酸鹽を試料として規格法に依るモリブデン酸アンモン溶液及び武野氏提案のモリプデン酸アンモン試藥液の鋭敏度を求め,モリブデン酸アンモンの含有量少き武野氏の液も劣らざることを見出した(10cc中の檢出限度: 1.67γ(武野氏液), 5γ(規格液)).
(2) 武野氏液を鐵及鋼中の燐の定量に用ひたが沈澱充分ならず,之は共存する多量の鐵が燐モリブデン酸アンモンの沈澱の生成を妨害する爲めと考へ多量の試藥を必要とすることを示した.
(3)武野氏提案の液はモリブデン酸アンモンの含量少き爲め更に多量含有する試藥を武野氏の實驗の結果より求めて使用した.
(4) 鐵5gの存在にて試藥添加前の全容を變化して燐を完全に沈澱せしめるに必要なる試藥量を求めた.其結果は次表の如くである.

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