1943 年 64 巻 2 号 p. 165-172
アルキル及クロルアルキル・サルファイドに就て硫黄原子の化學反應性を原子價の變化SII→SIV即ち過酸化水素によるサルフォキサイド生成の反應速度より觀,又硫黄原子の物理的性質を是等化合物の沸點,比容,分子屈折及紫外線吸収スペクトルより觀たるに,兩者間に密接なる關係あるを認めたり,就中夫等蒸氣の吸収スペクトルは何れも波數略々44000~49000cm-1間に明瞭なる吸收極大を示し,其波數小なる化合物程サルフォキサイドを生成し易きは該吸收が硫黄原子のNonbonding electronの活性化3p→4sに由來し,其難易がSII→SIVなる化學反應性の大小となりて現はれたるものと思惟せリ.*
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