日本化學會誌
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有機錯化合物の研究(第五報)
オルトオキシアルヂミン系コバルト錯鹽に就て(其二)
遠藤 壽一
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1944 年 65 巻 7 号 p. 667-672

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抄録

(1) サリチルアルデヒド-エチレンヂイミン-コバルトの誘導體數種を製し,これらにつき酸素添合能及びハロゲノフォルム活性添合能を檢した結果, 5-クロル-, 5-ブロム-, 5-メチル-サリチルアルデヒド-エチレンヂイミン-バルト及びβ-ナフトールアルデヒド-エチレンヂイミン-コバルトにブロモフォルム活性添合能があり, 5-メチル-サリチルアルデヒド-エチレンヂイミンコバルトにはクロロフャルム活性添合能もあることを知つた.
(2) 5-ニトロ-サリチルアルデヒド-エチレンヂイミン-コバルトには強き吸水能の他に,微弱乍ら酸素添合能及び窒素吸収能が認められる.
(3) サリチルアルデヒド-ベンジルイミンの誘導體及びサリチルアルデヒ-ドメチルイミンの誘導體のコバルト錯鹽を製し2價型, 3價型の何れが安定なるかを調べた.
(4) シッフの鹽基に於けるPhototropyの新例3を見出した.即ち5-メチル-サリチルアルデヒド-ベンジルイミン, 5-メロム-サリチルアルデヒド-ベンジルイミン及び5-〓ロムーサリチルアルデヒド-メチルイミンである.

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