1950 年 71 巻 1 号 p. 43-46
著者等が既に提出した荷電分布法を多數の醋酸誘導體〓H+に適用し, Kossia-koff, Harker, Ricciの方法に従つてその電離恒數Kを計算した。その結果C2原子の荷電xとその酸の電離恒數の對數pKとの間に次の直線關係が存在する事を認めた。pK=58.85-11.59(4.77+0.12x)更に上式を48個の酸に適用し平均誤差0.15以内にて實測値と一致する結果を得た。
*この0.12なる係數は著者等が既に使用した係數1.023/1.543=0.28に比して小さしが,これはC1原子の荷電の變化に依るC1-O1及びC1-O2結合の荷電の變動を考慮して實測値から逆に定めたものである。
**以下の計算に於ては小數點以下第3位に四捨五入する事とする。
(昭和24年4月日本化學會第2年會にて講演)
終に臨に種々御懇篤な御指導を賜わつた槌田龍太郎教授に厚く感謝する。
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