日本化學雜誌
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錯化合物形成剤を使用するポーラログラフ分析法の研究(第2報)EDTA-水酸化ナトリウム支持電解質を用いる亜鉛の定量
中川 元吉
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1957 年 78 巻 9 号 p. 1363-1367

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抄録

多量のニッケル中に共存する亜鉛,またはコバルト中に共存する亜鉛のポーラログラフ分析法は互いに半波電位が近接しているためにきわめて困難である。EDTAを含む2.Omole/1水酸化ナトリウム支持電解質中では亜鉛はZnO22-として溶存し,良好なポーラログラフ波を現わすが,ニッケル,コバルトなどはEDTAキレ0ト化合物として溶存し水酸化物を沈殿せず,また亜鉛のポーラログラフ波を妨害しないので,上記支持電解質溶液を用いることは,多量(亜鉛の1000倍量程度)のニッケル中の亜鉛,またはコバルト中の亜鉛の定量にきわめて有効であることを知った。なお上記支持電解質溶液中での各種金属イオンの半波電位を測定した。

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