1959 年 80 巻 7 号 p. 757-760
前報でフラボノイド類がゲルマニウムと反応するさいの官能基について,酸性ではたがいにオルトの位置にあるカルボニルー水酸基で,中性ではたがいにオルトの位置にある水酸基で反応すると結論した。しかしさきの実験ではたがいにオルトの位置にある水酸基のみを有するフラボノイドを用いることができなかったが,これに相当するシアニジンクロリドを抽出して,これを用いてさきの結論をさらに確認するとともにフラボノイド類以外の有機試薬についてもさきの結論が適用されるかどうかを検討した。その結果いずれも前の結論を裏づける結果を与え,とくにヘマトキシリンとヘマテインについてはたがいにオルトの位置にある二つの水酸基のうちの一つがカルボニルに変化しただけで酸性における反応性が生じ,前の結論の正しいことを示した。また4'-オキシフェニルフルオロンについても推論を行なった。'
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