日本化學雜誌
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L-グルタミン酸から L-ホモセリンの合成
川崎 博
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1960 年 81 巻 2 号 p. 280-282

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抄録

ピロリドンカルボン酸とヒドラジンを室温で反応して収率よくグルタミン酸-γ-ヒドラジドが得られた。これにクルチウス反応を行なったが, 多量のグルタミン酸を回収し, L-α,γ-ジアミノ酪酸の収率は 10% 程度であった。ついでカルボペンゾキシグルタミン酸-γ-ヒドラジドにクルチウス反応を行ない, L-a,γ-ジアミノ酪酸一塩酸塩を 50~60% の収率で得た。この L-α・γ-ジアミノ酪酸を銅錯塩として, これに亜硝酸を作用し, L-ホモセリンを得, α-アミノ-γ-ブチロラクトン臭化水素酸塩として単離した。この結晶は mp240。~242℃ (分解), [α]〓-21.5°士 O.5°(c=5,水)である。

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