日本化學雜誌
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イオン交換樹脂による芳香族第一アミンの微量検出法
辻 章夫
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1960 年 81 巻 7 号 p. 1090-1093

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抄録

イオン交換樹脂を発色の担体として芳香族第一アミンの微量検出をこころみた。強塩基性陰イオン交換樹脂(ダイヤイオンSA100または101)のOH形樹脂粒を1%ニトロプルシドナトリウム溶液で処理してえた[Fe(CN)5H2O]形樹脂粒に検液を加えてその呈色を空試験と比較する。芳香族第一アミンは緑~黄緑色に発色する。発色樹脂粒に水酸化ナトリウム溶液を加えるといったん褐色に変色し,ふたたび前より明るい色調の緑~黄緑色に発色し検出し易くなる。検出限界は通常の点滴分析法よりもよく,また通常の点滴法では呈色しなかったアミンも本法により発色し検出可能となった。

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© The Chemical Society of Japan
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