日本化學雜誌
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対流電極に関する分析化学的研究(第3報)水銀メッキ白金線電極の使用
尾崎 徳郎中山 隆男
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1961 年 82 巻 1 号 p. 46-49

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抄録

さきに報告した対流白金線電極と同じ機構を用い,白金線に水銀メッキを施した電極を使用して,0.1 mo1/l塩化カリウム中のT1,Cd2+についてポーラログラムを記録したところ,再現性のよい極大のない波が得られた。5×10-7~1×1O-4 mol/lの濃度範囲では波高と濃度とは比例し,円板回転数と波高とは600~1200rpmの間では前報と同じく直線関係にある。 ただしCd2+は同濃度,同条件においてT1+ にくらべて約1/2の感度を示した。半波電位は両者ともにいちじるしく負側にずれる。
本電極は,使用後半波電位より正の電位に一定時間たもつことにより再生され・反復使用することができる。滴下水銀電極と比較した結果,1200rpmにおいては約80倍の限界電流が得られた。

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