1961 年 82 巻 10 号 p. 1419-1421
α-メルカプト-α,α-ジフェニル酢酸(I),α-メチルメルカプト-α,α-ジフェニル酢酸メチルエスチル(II)および α-フェニルメルカプト-α,α-ジフェニル酢酸(III)をエタノール中,多量のラネーニッケル触媒を用いて常温常圧で接触還元した。I,II および III はたやすく水素化分解され,I および IIIはジフェニル酢酸を, II はジフェニル酢酸メチルエステルを与えた。分子が吸触媒に吸着するさいに,その立体構造上,吸着基問にとくに大きな立体障害をもつ III でさえたやすく水素化分解されたのはの強,イオウ原子の強い吸着力によると考えられる。
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