1962 年 83 巻 12 号 p. 1298-1301
アンペロプチンペンタメチルエーテル(5,7,3',4',5'ペンタメトキシー3一オキシフラバノン)を水素化ホウ素ナトリウムにより還元するか,ラネーニッケルを触媒として接触還元すると,4位の水酸基の配置が異なる立体異性体として2種の5,7,3',4',5'ペンタメトキシフラバンー3,4一ジオール(II)および(III)が得られる。IIおよびIIIは同一のイソプロピリデン誘導体をあたえ,3,4位の水酸基に関するcis-transの配置を決定できなかった。5,7,3',4',5'ペンタメトキシフラボノールを接触還元し,エピガロカテキンペンタメチルエーテルとともに第3番目の立体異性体の5,7,3',4',5'しペンタメトキシフラバンー3,4一ジオール(VII)が得られた。Wはイソプロピリデン誘導体(VIII)をあたえる。IIおよびIIIを無水酢酸とピリジンまたは無水酢酸と無水酢酸ナトリウムでアセチル化すると,いずれからも同一のジアセタ_ト(V)が得られ,Vを加水分解するとII得られた。
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