日本化學雜誌
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ウラニル-トロポロン-5-スルホン酸キレートならびにそれを用いるウランの定
岡 好良山本 勝巳片桐 正武
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1963 年 84 巻 3 号 p. 259-262,A18

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抄録

pH1.1~3.1でウランとトロポロン-5-スルホン酸が反応するとき組成1:1の黄色キレートを生じ,395mμを中心とする吸収帯がみられる。その安定度定数として7.2×106(25.O°±0.10℃)を得た。pH3.4~4.2では吸収極大が396mμほどにみられる1:2の組成のキレートを生じ,その安定度定数としては4.6×104(25.0°土0.1℃)が得られた。さらにpHをあげて4.4~6.9にすると吸収帯は長波長側に移動し,吸収曲線の形は大きく変化した。トロポロン-5-スルホン酸の酸解離定数としてはイオン強度0.10で8.6×10-6(25.0℃±0.1℃)を得た。1:1キレートは最低1γ/ml程度までのウランの定量に利用することができる。Beerの法則にしたがい,395mμでモル吸光係数は5800をしめした。

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