日本化學雜誌
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塩化アンモニウムおよびスルファミン酸アンモニウム共存下におけるスルファミドの定量
吉弘 芳郎松井 由雄
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1964 年 85 巻 2 号 p. 122-125,A10

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抄録

スルファミドは次亜奥素酸ナトリウムのアルカリ溶液中で分解し,定量的に窒素ガスを発生する。スルファミン酸を同様に処理しても窒素ガスの発生は認められない。
またアンモニウムイオンはテトラフェニルホウ酸ナトリウムと反応し,定量的に沈殿するがスルファミドはまったく沈殿しない。
これらの性質の差を利用し,アンモニウムイオン,スルファミン酸イオンと共存するスルファミドの新しい微量定量法を研究した。スルファミドの定最はガス容量法で行ない,これには岩崎のアゾトメトリーを応用した。
その結果,本法によれば従来行なわれてきた溶媒抽出操作を必要とせず,水溶液中にアモンニウム塩わよびスルファミン酸塩と共存する微量のスルファミド(0.5~0.05mg)を相対誤差1.5%以下で定量できることが判明した。

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