1969 年 90 巻 11 号 p. 1114-1118
一連のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaLAS)について,油溶性色素に対する可溶化能と純水中および0.1mol/l塩化ナトリウム溶液中の溶解性を炭化水索鎖長およびペンゼンスルホン酸基の位置に関連して調べた。用いたNaLASはベンゼソスルホン酸基を直鎖アルカンの2-位置にもつ異性体の多いexternal NaLAS,ベンゼン環をアルカン鎖の3-,4-,5-などにもつ異性体の多いinternal NaLAS,およびランダムな異性体分布を持っているrandom NaLASに分類される。炭化水素鎖長一定でエローOBに対する可溶化能を比較すると,これら三つの型のNaLASのうちexterna1 NaLASはもっとも大きく,internalNaLASはもっとも小さい。可溶化能はまた予期されるように炭化水素鎖長に依存するが,鎖長分布の形にはほとんど影響されない。純水中および0.1mol/l塩化ナトリウム溶液中の溶解性を比較すると,internal NaLASはexternal NaLASよりもはるかによい。また溶解性は炭化水素鎖が長くなると低下する。可溶化のデータからえられたCMCの値を炭化水素鎖長およびベンぜンスルホン酸基の位置の関数として示した。
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