日本化學雜誌
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2-(エチルチオ)アセトアミドを配位したニッケル(II),コバルト(II),銅(II)およびパラジウム(II)錯体
野々山 松雄北川 章子山崎 一雄
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1971 年 92 巻 10 号 p. 839-843

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抄録

2-(エチルチオ)アセトアミド(以下egHと略記する)を配位した錯体MX2(egH)2, CuX2(egH)およびPd(eg)2・4H2Oを合成し,その性質を磁化率,赤外吸収および可視吸収スペクトルの測定により研究した。コバルト,ニッケルおよび銅のMX2(egH)2はegHが酸アミド基の酸素とイオウとで配位した八面体構造の高スピン錯体であるが,パラジウムの錯体は,酸アミド基は配位に関与せず, egHはイオウのみで単座として配位した平面形である。また1:1錯体CuX2(egH)はegHが二座で配位し,ハロゲンが橋かけした八面体のポリマーである。アルカリ性溶液で生ずるPd(eg)2・4H2Oは, egHが酸アミド基の水素を失い,その窒素とイオウとで配位した平面形錯体である

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