1972 年 1972 巻 12 号 p. 2313-2317
回分式流動賦活方式を用い,石炭を原料とする球形活性炭を製造した。試料には三池68炭を用い,粒子径を3mm土1mmに整え,炭化温度550℃,賦活温度850℃で行なった。水蒸気量は1.5kg-H30!hrで流動化のため窒素ガスを加え,流動部の流速を1。1m/secにした。得られた活性炭の吸着能の測定からベンゼン吸着においては実用上満足できる結果が得られたが,メチレンブルー,脱色力は従来のそれと比較して1!2~1/3程度であった。また.細孔分布の測定からは全表面積のmicro-poreの占る割合がいずれも90%以上に達していることがわかり,このことからメチレンブルー脱色力の劣化現象をも考察した。流動賦活の有用性を検討するため,流動化ガスを加えない固定床賦活による製造を試み,表面積,空隙率および反応時間の観点から考察し,その結果,流動方式が性i能あるいは物性において固定床方式よりすぐれていることがわかり,あわせて本実験に用いた流動賦活装置の最適製造条件について吟味した。
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