日本化学会誌(化学と工業化学)
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気相反応による窒化アルミニウム,ウイスカーの成長
加藤 昭夫友田 勝彦
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1972 年 1972 巻 12 号 p. 2344-2348

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抄録

A1(g)+1/2N2(g)=AIN(c)の反応による窒化アルミニウムの結晶成長を1250~1590℃で行ない,成長条件が生成物の形態におよぼす影響を調べた。そして,つぎの結果を得た。
(1)生成した窒化アルミニウム結晶の形状はwoo1状あるいは針状である。成長温度の上昇とともに直径が増大し,直径数μのwool状から数十μまでの針状に変わる。成長温度が1600℃付近のとき二次成長が認められた。(2)生成物の成長方向には,(a)c軸方向,(b)c軸と各種の角度で斜交するもの,および(c)ほぼc軸に垂直なもの,の3種が認められた。(a)は六角柱状あるいは円柱状の結晶で,それらの一部には成長途中から節のある結晶に成長したものがみられた。(b)のほとんどは角柱で,その側面にはc軸に平行な縞を有する。成長軸がc軸方向と考えられる直消光ウイスカーの割合は,成長温度の上昇あるいは窒素濃度の増加によって減少する傾向がある。

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