タンパク変性と関連してグアニジニウムイオンの水構造に与える影響を調ぺるために,比較的低濃度ま領域で,対イオンと測定温度をいろいろかえてグアニジニウム塩水溶灌の粘度を測定し,得られた結果をJones-Doleの式にしたがって解析した。その結果,グアニジニウムイオンのB係数は測定温度領域(10,25,35℃)ではすべて正の値を示し,かつ温度の上昇とともに増大する(粘性流の活性化エネルギーへの寄与,4礎u,は-120bal/mol)という相反する結果を得た。しかしイオンの体積に基づくいわゆる"障害効果"をEinsteinの粘度式から見つもり,この効果を差し引くことにより,β係数はセシウムィオンと同程度の負の値となり,B係数の温度依存性から得られる結論と-致した。これらの結果からグアニジニウムイオンは水構造破壊イオンであると結論した。
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