日本化学会誌(化学と工業化学)
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Y型ゼオライト触媒によるアミノ化反応
山本 真高宮 信夫村井 資長
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1974 年 1974 巻 11 号 p. 2135-2139

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抄録

各種カチオンで交換したY型ゼオライト触媒を用いて,フェノールおよびクロロベンゼンの気相アミノ化反応を行なった。フェノールとアンモニアの反応においては,とくに酸および塩基の添加効果,銅イォン交換率の影響を調べた。触媒活性は,HYCaYCuYの順であり,最高活性はいずれの触媒においても,反応温度350~380℃で,11~14mol%であった。CuYの交換率の影響においては,交換率80%付近で,アニリン収率はピークに達し,90%以上の交換率では,アニリン収率は低下した。ピリジン,の添加効果においては0,O2-at卑までの添加では,アニリン収率は低下するが,それ以上添加分圧を増加させても,アニリン収率はほぼ-定値を示した。アニリンを0.01atm以上添加したときも同様な結果が得られた。塩化水素の添加効果は,NaYにおいて可逆性が認められ,またNaY,CuYにおいて,最適添加分圧が存在し,添加分圧が高すぎると,コークの生成を促進し触媒劣化をはやめることがわかった。
クロロベンゼンとアンモニアの反応ぞは,最適反応温度は250℃で,アニリン収率3mol%を示した。高温ではベンゼンの副生がいちじるしかった。

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