日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
Wittig型反応によるエナミンの合成
服部 正平佐藤 成美
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1975 年 1975 巻 10 号 p. 1780-1788

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抄録

二三のα-モルホリノアルキルポスホン酸ジフェニルエステルを合成し,これらと種々のか置換ベンズナルデヒドおよびフルフラールとから塩基の存在によってWittig型の反応を行ない,オレフィン炭素原子に大きい3個の置換基を有するエナミンを比較的温和な条件下で合成することができた(次式)。なお,生成エナミンの立体構造について,また反応性および生成物の5yη:α寵f比におよぼす置,換基の影響について検討した。
置換基R叢の電子吸引性の弱いときはメタノール性水酸化カリウムによってアルキルポスホン酸エステルからカルボアニオンを生成しがたくエオミγの収率力~小さくなる。生成工才ミンの5π比は置換基R3の影響を受けやすく,本研究におげる多くの場合に主としてエナミンの熱力学的安定性によって影響されるものと推察される。R1;NO2で,R2,=4-NQ2-瑞H4の場合に。5ッπ-異性体のみを生成し,R3を4-CH30-C6Hに変えると他にくらべて異常な結果を示した。

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