日本化学会誌(化学と工業化学)
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ポリ塩化ビニル樹脂より活性炭の製造
荒川 登
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1975 年 1975 巻 7 号 p. 1217-1222

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抄録

ポリ壇化ビニル廃棄物の処理法の-つとして,安定剤濃度が異なる2種類のポリ塩化ビニルペレットから,それぞれ活性炭の製造を試みた。試料ペレットを空気気流中で熱分解し,その後,窒素気流中で炭化した。850~950。Cで水蒸気賦活して得られた活性炭について,細孔分布,比表面積,メチレンブルー吸着量を測定した。
残留安定剤金属は賦活時に触媒作用を示し,それらの含有量および金属の種類が細孔分布に影響を与えた。残留金属の少ない活性炭は,賦活の進行とともに半径50~200A以下の細孔がより多く発達し,残留金属とくに鉛含有量の多い活性炭では,前者にくらべて半径100A以上の細孔が発達した。

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