日本化学会誌(化学と工業化学)
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ポリ[p-(アクリロイルオキシメチル)スチレン]の側鎖ビニル基の重合
片岡 清一木下 雅悦井本 稔安東 忠直
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1975 年 1975 巻 7 号 p. 1228-1233

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抄録

二つの方法で,ポリ[p-(アクリロイルオキシメチル)スチレン]を合成した。(a)ポリ(かメチ導-ルスチレン)[1]とアクリル酸塩化物から得たポリマ[5],数平均分子量11800,極粘度0,240であった。(b)p-(アクリロイルオキシメチル)スチレン[2]をBF3。EtaOを触媒としてカチオン重合させたポリマー,[4]は,極限粘度0.071であった。[4]はAIBNを用いて,THF,ベンゼンおよびクロロベンゼンで得た後重合ポリマーの極限粘度は原料ポリマーのそれに等しかった。
[5]を用いて,ポリマー隈度(209μ)において得たポジマーは,分子量11400(重合度60),ベンゼン中でアルカリ加水分解し,エステル化をするとアクリル酸メチルオリゴマーを与える。その分子量(500)から重合度5~6のものであることがわかった。
後重合において,分子内橋かけのではなく隣接ビニル基間の重合も起こっている可能性を推論した。

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