1976 年 1976 巻 8 号 p. 1259-1264
溶融塩化亜鉛存在下でのアントラセンの水素化分解反応経路を分解生成物の組成分布の変化から考察した。アントラセンの水素化分解生成物はメタンからヒドロアントラセンにいたる多数の化合物からなっているため,個々の化合物に注目して全体の分解反応を考察することはきわめて困難である。このため,分子構造上の特徴により生成物を六つのグループに分類して考察することを試みた。そして,この結果からアントラセンの水素化分解反応は以下に示すような過程からなるものと考えた。
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